2020.6.30
先週、密を避けながら銀座のRestaurant L’Affinageにて小規模なColletのディナー会を行いました。
緊急事態宣言が解除となったもののまだまだ予断を許さない状況での開催という事もあり、マスク着用・アルコール消毒・ソーシャルディスタンスを徹底し、少人数での開催となりました。
Restaurant L’Affinageは長年レカンの総料理長として手腕をふるわれた高良シェフによって2018年に開店した人気店。
シェフが近いだけにレカンのようなグランメゾンでは味わえない、シェフが楽しみながらお料理されていらっしゃることをダイレクトに感じる事ができる素敵なお店です。
ワインにも造詣の深いシェフが今回はColletを3種とワイン、ジンに併せた特別なコースをご準備くださいました。
Amuse bouche : アミューズ ブッシュのCaviar Surprise:キャビアにはBrut Art Decoを。
キャビアの下にはカニ等の旨味がぎっしり、Art Decoのミネラル感やふくよかさに合わせてご考案頂いた一皿です。
Maqeureaux au vin chaud-froid et Mousse à l’Oignon-三重県産 鯖の白ワイン風味のショーフロワとオニオンムース-にはExtra Brut。
次に出てくる鮭のポッシェと合わせて、Extra Brutの温度差を愉しむ構成に。
こちらの鯖はExtra Brutがよく冷えた状態でのシャープさやミネラリーな表情に合わせてご考案頂いた一皿。
そしてFilet de Saumon poché au coulis d’Asperges vertes -時知らずのポシェとグリーンアスパラガスのクーリ-には温度が少し上がり果実味のふくよかさを感じられる状態のExtra Brutと合わせた一皿です。
時知らずは春から夏にかけて獲れる、産卵期ではないため卵や白子がないぶん身の方に脂がたっぷりとのった貴重な鮭。塩締めを行い脱水させ旨味が更に凝縮した状態で一度冷凍に掛けルイベ状にした後にポシェした手間の掛かった一皿。温度は冷たくもなく熱くもなくの状態で温度の少し上がったExtra Brutと合わせて頂きました。
そして今回の目玉とも言えるシャンパンが限定入荷のMeunier Vieilles Vignes。組合設立当初の1921年に植樹された樹齢90年以上の貴重なピノムニエを半分以上使った限定キュヴェ。合わせたのはRis de veau meunière et Oronges sautées en raviole -リ・ド・ヴォーのムーニエールとタマゴ茸のラヴィオリ仕立て-。ムニエのふくよかで温かみのある味わいにはキノコという事でこれまた貴重なタマゴ茸を使って頂きました。
お魚のメインにはFilet de HATA poêlé , sauce aux éssence de champignons de Paris -五島列島産 キジハタのポワレ、マッシュルームエッセンスソース-。合わせる白ワイン、ガルナッチャブランカ(グルナッシュブラン)のMable 2018にあるフレッシュな柑橘系の風味に合わせてソースにも柑橘類の風味をあしらって頂きました。
お肉のメインはCanard Challandais rôti , sauce aux Truffes -シャラン産鴨のロースト、オーストラリア産黒トリュフの芳香-。
南半球産のトリュフは今が旬、店内に黒トリュフの何とも言えない芳香が漂います。
合わせたワインはMableと同じくスペインエンポルダの赤ワインAntima 2017。樹齢70年を超える古木のグルナッシュとカリニャンの南仏ブレンドは複雑で力強いワインには、カモの名産地シャラン近郊のマディランなどタンニン豊富なワインとのペアリングを想起させます。
そしてデザートにはPêches Melba -ピーチメルバ-。
オーギュスト・エスコフィエの代表作ともいえるデセールには地中海各地の香りを集めたプレミアムジンGin Mareのオリジナルカクテルを。
ラズベリー、ブルーベリーのピュレにアモンティリャードのシェリーで風味付けしグレープフルーツの果汁で伸ばした特製ジュースの上には泡状のジンが。ジンの薫り高い風味をより一層広がりを持たせるために泡状にした香りだけでなく見た目にも華やかなカクテルです。
最後にPetits-Fours et Café-プティフールとカフェで終了となりました。
今後も大規模なイベントの開催は難しい状況が続くかと思われますが、コロナ対策を行いながら少しずつColletのマリアージュ会を企画して参ります。
是非とは言いづらい世の中ではございますが、よろしければご参加ください。